膵臓がん患者の現状
日本のがん患者は欧米で開発・承認された抗がん剤を使用しています。問題は欧米で開発・承認された抗がん剤が日本で承認あるいは適応拡大されるまでには、未だに大きな時間差(ドラッグ・ラグ)があるのが実情です。膵臓がん患者がドラッグ・ラグ解消を求め、署名活動を行い、厚生労働省に提出し勝ち取ったのがゲムシタビンの承認でした。それから 10 年たち、膵臓がん患者により、再度署名活動が行われ、承認されたのがエルロチニブでした。しかし、承認されるまでがゲムシタビンで 5.1 年、エルロチニブで 5.7 年もかかりました。
他のがんでは 15 剤くらいの抗がん剤が使えますが、膵臓がんではいまだに使える抗がん剤は、ゲムシタビン、S-1、エルロチニブ、フォルフィリノックス、ナブパクリタキセルの7剤しかありません。これらの抗がん剤は、症状緩和、延命効果などの効果が認められていますが、治療を続けていくうちに耐性ができて効果がなくなるケースが多く見られます。欧米で標準的に使われる抗がん剤にはゲムシタビン、エルロチニブ、フォルフィリノックス、ゲムシタビンとの併用で使われているナブパクリタキセルのほか、2015年10月にFDA承認されたゲムシタビンに耐性ができた患者向けイリノテカンリポゾーム注射剤(商品名Onyvide)、2017年5月にFDA承認されたMMR遺伝子欠損陽性患者向け免疫療法である抗PD-1抗体薬ペンブロリズマブ(商品名:Keytrudaキイトルーダ)、家族性膵臓がん患者に有効と言われているプラチナ系製剤であるシスプラチン、さらに、腹膜播種などの治療で使われるドセテキセル、カペシタビンなどがあります。国内でも他のがんの治療にすでに使用されている最新のDDS製剤、チェックポイント阻害剤、ジェネリック医薬品などは、欧米で膵臓がんの治療に使われていて、国内でも他のがんの治療に使われているにもかかわらず、国内では膵臓がんには適応になっていないため、いまだに使うことができません。特に、ペンブロリズマブは、FDAとしては初めて、使用するためには膵臓がん遺伝子検査が前提条件となった初の医薬品です。勿論、国内PMDAにおけるこのタイプの承認は初となりますのでかなりの困難が予想されますが、膵臓がん患者がこれ以上苦しみ続けることのないよう、このドラッグラグ (適応外薬問題)の早急な解決を強く要望いたします。
特定非営利活動法人パンキャンジャパン
理事長 眞島喜幸
要望の趣旨
ドラッグ・ラグ(適応外薬問題)を解消し、欧米の標準治療薬の1日でも早い承認をお願いします。
署名のお願い
ご家族、親族、会社同僚、友人など、広く署名活動への協力を呼び掛けてくださいますよう、お願い致します。署名方法は、インターネット、または 手書きのどちらでも結構です。
■方法1:インターネットで署名する場合
■方法2:手書きで署名する場合
※署名用紙の締切日には関係なく、届いた署名はすべて集計し、
提出のために綴らさせていただいております。
<記入方法> 住所は都道府県から番地までお1人ずつ記入して下さい。
“同上”や“〃”という表記ですと無効になる場合があります。
代筆されても結構です。ボールペン、サインペンなどで署名して下さい。
署名する人の年齢制限はありませんが、日本在住の方に限ります。
<署名の送付先> 郵送:〒102-0071 東京都千代田区富士見1-12-1 QDANビル5階
NPO法人パンキャンジャパン
恐れ入りますが、署名用紙の送料はご負担お願いいたします。
FAX: 03-3221-1422
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署名に関するお問い合わせ
NPO法人パンキャンジャパン 事務局
電話:03-3221-1421 E-mail:このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。